一定の犯罪行為が行為者の予見しなかった重い結果を発生させた場合に、


 その重い結果によって刑罰が加重される犯罪をいいます。

 

 
 殴り飛ばすつもりで顔面を殴打したところ、脳内出血のため相手が

 死亡してしまったような場合はどうなるのでしょうか?

 行為者には殴る意思はあっても殺す意思はなかったわけです。

 死亡は意外な結果でありますので、過失致死罪が

 成立してもよさそうです。


  しかし、我が国の刑法は、殴るという本来の行為に故意があれば、

 その行為から派生した結果(死亡)については、たとえ結果の発生を

 認識していなくても、その結果については過失犯としてではなく、

 傷害致死罪として傷害罪より重く処罰するようにしています。

 これが結果的加重犯であり、上記のほか列車を転覆して

 乗客などを死亡させた場合、強盗現場で人を死傷させた

 場合など、いずれも、列車転覆・強盗の基本行為に

 故意があれば、たまたま人を死傷させても、

 その結果に基づいて基本行為よりも重い

 責任を負わされることになります。