株式
株主が株主として会社に対してもつ法律上の地位のことをいいます。
株式の本質については、株主が株主という地位において持っている権利と義務が
融合合体して、単一の権利になったものであるという説、
株主が株主たる資格において持っている多くの
権利義務が集まったものであるという説、
株主の権利義務が出てくる法律上の地位または資格であるという説、
その他の説があるが、株主の会社に対する法律上の
地位と解するのが最も妥当でしょう。
株主はこのような地位に基づいて、会社に対していろいろな権利を持つわけであるが、
株主の権利は、原則として、その所有する株式の内容・数に応じて平等に扱われます。
例えば、各株主は原則として一株につき一個の議決権を持ち、
剰余金の配当は、原則として各株主が持っている
株式の数に応じてなし、会社が解散して清算した後に
まだ財産が残っているときは、原則としてその財産を各株主に対してその持っている
株式の数に応じて分配することを要します。
このように株主は、その持っている株式の数によって権利の割合が
定められるのが原則であるので、株式は、株主の会社に対する
割合的地位であるともいわれます。例えば100万株の株式を発行している会社において、
一株の株式を持っている株主は100万分の1の割合で会社の企業経営に参加し、
企業利益の分配にあずかり得るととらえるわけです。