相続の対象となる財産です。被相続人の財産に属した一切の権利義務であるが、

具体的には、次のようなものになります。

 ①相続財産に入るもの___ 権利としては、所有権・地上権・抵当権・質権・占有権

などの物権、売買・贈与・消費貸借・賃貸借・請負契約などに

基づく債権、著作権・特許権などの

無体財産権や社員権があります。
 
また義務としては、金銭債務はもちろん、被相続人が負担していた売主としての

担保責任、不法行為や債務不履行に基づく損害賠償義務、契約の解除や取消しを

受ける地位、などになります。

②相続財産に入らないもの___ 後の項で述べる一身専属権は相続人に承継されません。
 
③相続財産に入るかどうか疑わしいもの___ 殺害、致死などを受けたときの

慰謝料(精神的苦痛の損害賠償)請求権は、判例によると

被害者が請求の放棄を表示して死亡したとき以外は、

相続人に承継されます。
 
なお、かつては、被害者が死亡の瞬間に「残念」と言い残したこと

(請求の意思)が必要とされていました。

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