一人の倒産がこれに関係する多数のものの倒産を

 引き起こす現象をいいます


 
  今日のように、とくに 手形の流通によって信用が膨張した取引社会では、

 一人の債務者が債権者の与えた信用に対して応えられなくなって

 倒産すれば、それが多数の関係者に波紋状に波及する

 という構造を呈する可能性が高いです。


  すなわち、例えば、Aさんがその振り出した手形について支払日に資金がなく、

 不渡りを出して倒産したとすれば、手形の受取人であるB1さん、B2さん、

 B3さん、そしてB4さんらは、その手形が期日に落ちることを前提として

 自らの手形を振り出していますので、受取手形の不渡りによって

 期日に入金がなく、または銀行取引から買戻し請求権を行使

 されれば、今度はB1さんら自らの振出手形の決済のための

 資金が不足する場合も少なくなく、自らも不渡りを出して

 倒産するということになります。


  そして、同様の波及結果は、B1さんらの手形の受取人である

 C1さん、C2さん、そしてC3さんに及んでいく

 可能性があります。